雇用保険制度が変わりました
平成21年3月31日以降
 厳しい雇用失業情勢を踏まえ、雇用保険制度のセーフティネット機能および失業された方に対する再就職支援機能を強化するため、雇用保険制度が改正されました。

1.雇用保険の適用範囲の拡大
■短時間就労者及び派遣労働者の方の雇用保険の適用基準が緩和されました。
〔新〕6ヵ月以上の雇用見込みがあること
   1週間当たりの所定労働時間が20時間以上あること
〔旧〕1年以上の雇用見込みがあること
   1週間当たりの所定労働時間が20時間以上あること

2.雇止めとなった非正規労働者に対する基本手当の受給資格要件の緩和と所定給付日数の拡充
■特定受給資格者に該当しない方であっても、期間の定めがある労働契約が更新されなかったこと、その他やむを得ない理由により離職された方(特定理由離職者)については、通常、基本手当の受給資格要件として離職日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヵ月以上必要なところ、離職日以前の1年間に被保険者期間が通算して6ヵ月以上あれば受給資格要件を満たすようになりました。
・特定理由離職者に該当する方は、次のいずれかに該当する方です。
1)期間に定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働者の更新がないことにより離職された方(その方が該当更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限ります)
2)正当な理由のある自己都合により離職した方
■また、期間のある労働契約が更新されなかったことにより離職された方は、基本手当の所定日数が特定受給資格者と同様に手厚くなりました。
■期間の定めのある労働規約の締結の際に労働契約が更新されることが明示されていたにもかかわらず契約の更新がされず離職された方については、雇用期間が1年未満であれば特定受給資格者となっていましたが、雇用期間1年未満という要件を緩和し、雇用期間1年以上でも該当するようになりました。

3.再就職が困難な方に対する給付日数の延長
■倒産や解雇などの理由により離職された方(特定受給資格者)や期間の定めのある労働契約が更新されなかったことにより離職された方で次のいずれかに該当する方について、特に再就職が困難だと公共職業安定所長が認めた場合は、給付日数が60日分(※1))延長されます。
1.受給資格に係る離職日において45歳未満の方(※2))
2.雇用機会が不足している地域として指定する地域に居住する方(※2))
3.公共職業安定所で知識、技能、職業経験その他の実情を勘案して再就職支援を計画的に行う必要があると認められた方
※1)被保険者であった期間が通算して20年以上かつ所定給付日数が270日また320日である方は30日分の延長になります。
※2)1及び2については、基本手当受給中に積極的かつ熱心に求職活動を行っている方が対象となるので、求人への応募回数等が少ない方や、やむを得ない理由がなく所定の失業認定日に来所しなかった方などは対象になりません。

4.再就職手当の給付率引上げおよび支給要件の緩和
■早期に再就職した方が一定の要件を満たしている場合に支給される「再就職手当」の給付率が、支給残日数に応じ30%から次のとおり引き上げられました。
○所定給付日数の3分の2以上である場合……50%
○所定給付日数の3分の1以上である場合……40%
■所定給付日数が90日または120日の方は、「支給残日数の3分の1以上かつ45日以上」残っていることが必要とされていたが、「支給残日数が所定日数の3分の1以上」あれば支給対象となるような支給要件が緩和されました。

5.常用就職支度手当の給付率引上げおよび支給対象者の拡大
■就職困難な方(傷がいのある方等)で再就職し、一定の要件を満たしている場合に支給される「常用就職支度手当」の給付率が30%から40%に引き上げられました。
■また、支給対象者を拡大し、再就職した日において40歳未満で、かつ、同一の事業主に雇用保険の一般被保険者として一定期間継続して雇用されたことがない方が対象となりました。

6.育児休業給付の統合と給付率引上げ措置の延長(平成22年4月1日施行)
■育児休業給付は育児休業中と職場復帰後に支給されていましたが、平成22年4月1日以降に育児休業を開始する方については、給付金を統合して全額育児休業中に支給されることになりました。
■また、平成22年3月31日までとされていた給付率引上げ(休業開始時賃金の50%)が当分の間、延長されます。

7.雇用保険料の引下げ
■失業給付に係る雇用保険料率が、平成21年度に限り0.4%引き下げられました。
※詳しい改正内容については、最寄の公共職業安定所(ハローワーク)へお尋ねください。


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