主要製紙メーカー用紙価格一斉値上げ
北印工組が公正取引委員会へ調査要請

 北海道印刷工業組合は、6月18日、岡部理事長、飯村副理事長、伊藤専務理事が、公正取引委員会北海道事務所に出向き、製紙メーカーの今回の6月1日出荷分から15%以上の印刷用紙一斉値上げについて、同時期に同率の値上げは独占禁止法の「不当な取引制限」に抵触するものとして早急な調査の申し入れを行った。
平成20年6月18日
公正取引委員会北海道事務所 御中               
     札幌市中央区南8条西6丁目
     北 海 道 印 刷 工 業 組 合
     理 事 長  岡 部 康 彦
主要製紙メーカー用紙価格一斉値上げに関する調査のお願いについて
 平素より当組合の運営に対しまして格別のご指導ご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
 さて、印刷用紙を製造する主要製紙メーカーは、5月後半あるいは6月1日以降出荷分から15%以上の大幅値上げを一斉に実施するとの新聞報道が行われ、実施をされております。
 この値上げは、一昨年春以降4度目の値上げになります。
 我々道内中小印刷業は、道内経済の厳しい環境下に置かれ、道内の印刷需要が減少を続ける中、有益な印刷製品やサービスの供給のため、人員の削減をはじめ賃金やさまざまな製造コストの削減など企業努力を続けておりますが、一昨年以降のたび重なる用紙値上げと印刷インキをはじめとする印刷諸資材の高騰は企業努力の限界を超え、経営面においては危機的状況にあると言っても過言ではありません。
 このような状況の下、主要製紙メーカーは、一昨年春以降4度目の大幅な値上げを強行に実施します。
 我々の上部団体であります全日本印刷工業組合連合会が所属する社団法人日本印刷産業連合会では、製紙メーカーから値上げの根拠説明を受けておりますが、パルプ、古紙、重油等の原燃料価格の高騰が主な値上げ理由であり、各社の具体的な経営指標等は示されておりません。
 各社の収益構造はそれぞれ異なるはずであるにもかかわらず、同一の時期に同一の値上げ幅での実施は、健全で透明性かつ公平性のある価格体系が求められている中、到底理解できるものではありません。
 今回の一斉値上げは、独占禁止法に定める「不当な取引制限」に抵触するものではないかと思われます。
 つきましては、貴委員会におかれまして上記の件について、早急に調査していただきたくご要望申し上げますので、ご高配を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 今後とも一層のご教導を賜りますようお願い申し上げます。

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