'07北海道情報・印刷産業展公式セミナー
「望まれる印刷・関連企業になるために」盛況に開催
 '07北海道情報・印刷産業展公式セミナーが、会期中の9月6日と7日にアクセスサッポロのレセプションホールで開催され、4つのセミナー全てが多数の受講者で盛会裡に開催された。

 セミナーの第1講は、9月6日午後1時から講師にコニカミノルタグラフィックイメージング(株)マーケティング部部長の寺崎薫氏を迎え、「POD(プリントオンデマンド)の現状と成功事例」をテーマに行われた。
 寺崎講師は、オンデマンド印刷市場は拡大傾向が続いており今後も成長が見込まれる。モノクロからカラー化が進み、成功事例も確実に増え新たな取り組みも模索されていると説明した。しかし、完全にオンデマンド印刷成功のビジネスモデルは確立はしていないとして、これまでのノウハウをもととした市場動向と成功のポイントについて説明が行われた。
 セミナーの第2講は、9月6日午後3時から講師に(株)小森コーポレーションサービス技術本部予防保全チーフアドバイザーの川名茂樹氏を迎え、「印刷現場の予防保全〜強い印刷会社の土台をいかに作るか」をテーマに行われた。
 川名講師は、優劣がつき始めたと言われる厳しい景気状況の中で、突発事故・突発故障による利益損失をなくし、安定した生産と品質を如何に作り出すかであり、そのためにはすべての土台である「印刷現場」の改革が必要不可欠であると訴えた。工場・機械診断のチェックシートなどの技術論にとどまることなく、経営陣と現場オペレーターとメーカーが一体となった取り組みが必要であるとし、予防保全方法、意識改革方法、企業改革方法を成功事例を交えて紹介した。
 セミナーの第3講は、9月7日午後1時から講師にリョービ(株)マーケット開発部・中小企業診断士の渡辺辰洋氏を迎え、「顧客開拓に成功したユーザー事例〜それをささえるリョービ印刷システム〜」をテーマに行われた。
 渡辺講師は、印刷需要の地域間格差、インターネット受発注の広がりにより地域を超えた競争の時代を迎えていると前置きし、印刷会社においては自社の強みを活かし、お客様の不満を解消し、お客様の売上げに貢献するための提案が求められていると説明した。また、印刷機の特長を十分に引き出し、独自のマーケティング戦略を打ち立てて顧客開拓を進めているユーザーの事例が紹介された。
 セミナーの第4講は、9月7日午後3時から講師に富士フイルムグラフィックシステムズ(株)西日本戦略マーケティング部部長の中林鉄治氏を迎え、「デジタル印刷で取り組む印刷業の業能変革〜最新ダイレクトマーケティング論と事例紹介〜」をテーマに行われた。
 中村講師は、印刷業界の中でPOD分野は、年率20%の成長分野であり、特に近年の顧客ニーズの多様化・パーソナル化志向による印刷物カスタマイズ化が進んでいる。また、環境やクライアントの意向を踏まえた「JUST IN TIME」対応による少ロット化でPODへのシフトはますます増加しており、今後もその傾向が続くと説明した。その上で、現状とマーケティングを説明し、その結果を踏まえた国内外の最新事例の紹介が行われた。

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