ふくろう[アウル]雑感
常任理事・苫小牧支部長 清宮 壱博
(株)清宮 代表取締役
小社のキャラクターふくろうは、洋の東西を問わず、縁起の良い鳥として親しまれ、ヨーロッパでは学問の神様、東南アジアでは前世の守護神であり、また南米では商人の守り神として崇められているとのことです。
私が、ふくろうのグッズ収集を始めたのは、ちょうど東京オリンピックの頃で、当時は、まれにしか見られず、北海道のお土産といえば、熊の彫り物が主流で、続いて北キツネが登場し、次には、日高を代表する馬ではないかと期待しておりましたが、ここ5、6年前からふくろうグッズが急激に増えて来たことが感じられます。
世界的に有名な映画「ハリー・ポッター」でもシマフクロウが登場し、主人公に吉報をもたらしてくれたことは記憶に新しいところであります。ローマ神話では知恵をつかさどる女神ミネルバの使いで「森の哲学者」とも呼ばれて、近年ふくろうは一躍スターの座に登り詰めたものであります。
日本では、江戸時代までは、中国の言い伝えで、親を食う鳥として忌み嫌われていたのですが、まったくの間違えと解り、さらにヨーロッパを中心としたふくろうのイメージが、日本でも「不苦労(苦労しない)」「福来朗(福が来る)」などの連想から、縁起の良い鳥として親しまれてきたとのこと。また北海道のアイヌの神話でも、集落の守神として大事にされていたとのことです。
ふくろうは夜行性のために特殊な進化を遂げた鳥で、大きな特徴は、平面な顔面に2つの目が並んで付いており、他の鳥のように眼球は動きませんが、首を前後左右自由に回転させることができ、また聴覚が体全体で捕らえるように発達しており、闇夜の中わずかな音でも聞き逃しません。
さらに音を出さずに滑空出来るという特技をもっております。それは、全身が柔らかい羽毛に覆われているからです。だから、狙った獲物は確実に捕らえる事が出来ます。
眼光鋭く、闇夜にも目が利くことから、西洋では、死や闇の使者(不幸)から我々人間を守ってくれると信じられていたようです。
また、ふくろうの特性からくるイメージから、広い視野を持ち、あらゆる情報をつかんで的確な判断を下すことが出来、夜おそくまで活動することから、繁栄と発展をもたらす縁起の良い鳥とされてきたのでしょう。
ふくろうは、どちらかが死ぬまで、つがいで暮らすとのこと、愛情に満ちており、幸運を呼ぶ鳥、縁結びの鳥ともいわれる由縁であります。
いずれにしても、ふくろうに私もあやかりたいものと、せっせと収集にいそしんでいる所であります。
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