昨年暮れから今年にかけて、室蘭は近来まれに見る雪と寒さに震えている。
しかし、この寒さの中、熱く燃えているところがある。室蘭文化連盟創立30周年記念事業「オペラ・夕鶴」のスタッフである。
市民手作りで、2月12日上演される。それに向けて音楽・演劇・バレーそれぞれの関係者(プロは一人も居ない)が成功へ向けて精力的に取り組んでいる。所謂「鶴の恩返し」であると思っていたが、先日公開講座があり参加したところ、講師の先生いわく、恩返しとは何かをしてもらった見返りに与えるものであるが、この「夕鶴」は見返りを求めない与えるだけの愛の奇跡の物語であるとのこと。一連の講義のあと参加したソリスト4名(室蘭合唱連盟加盟団体から選ばれたメンバー)が山場での歌を講師の解説付きで歌い、場面場面で感情の込め方、心情等をアドバイス、最初とは明らかに違う歌い方に参加者一同感嘆の声、上演が楽しみに。
私も室蘭の合唱に参加している関係、少しだけ「オペラ・夕鶴」を手伝っている。1月22日通し稽古を見る機会があった。文化センターの10数年使用していないオーケストラピットを開けると埃でいっぱい。オケのメンバーが少しでも気持ち良く演奏できるよう丁寧に掃除。そして音楽監督・演出担当者・舞台監督・市民オケのメンバー・ソリスト4名・児童合唱団、全スタッフが揃い通し稽古の始まり、外気温マイナス6度、ホール内2度、緊迫した雰囲気、稽古が進行していく中、音楽監督からその動きリズムに合ってない!演出担当からは立ち位置の注意等、3時間にもおよび寒さを忘れ真剣に取り組む姿、その中で寒さを耐えている私(チョット情けない)。
市民の関心も高くチケットは90%売れたと聞く、2月12日上演「オペラ・夕鶴」は成功間違い無しと確信。ちなみに舞台監督は我が室蘭支部のピーアール印刷社長村井君である。「印刷は文化のバロメーター」古い言葉ではあるが、室蘭支部のメンバーがその中心にいる、誇らしい気持ちがする。
今年は例年になく各地が雪害に悩まされています。無理をせず体ご自愛下さい。