2005全日本印刷文化典新潟大会盛大に開催
 全印工連主催の2005全日本印刷文化典新潟大会が10月14、15日、新潟県新潟市のホテル新潟をメイン会場に開催された。「目指せ!フルデジタル感動の心をつなぐ新技術」をキャッチフレーズに、記念式典、懇親会、全国大会記念講演会・分科会などのイベントが実施された。記念式典では創立50周年記念表彰を行うとともに、「団結と友情の絆を一層深め、情報社会の推進者としての使命を自覚し、一致協力して業界の発展と地域社会の発展に貢献することを誓う」との印刷文化宣言を発表した。

 記念式典は、10月14日午後3時からホテル新潟で開催された。野崎力夫副実行委員長が進行役を務め、柳町幸治副実行委員長が開式宣言を行った。
 主催県を代表してあいさつした堀一大会実行委員長(新潟県工組理事長)は、「今回はテーマを『目指せ!フルデジタル 感動の心をつなぐ新技術』と定め、全印工連50周年を祝う記念大会として盛りだくさんの行事を用意した。地震復興を元気づける支援イベントとも位置づけ、地元業界を挙げて準備に取り組んできた。みなさんと共にテーマについて語り合い、団結と友情の和をさらに強めたい」と述べた。
 続いて、全印工連の浅野健会長が、「もし組合というものがなければ、業種は存在しても業界はない。大変すばらしい全印工連50周年史が出来あがったが、本を手にしながら、このことをもう一度よく考えていただきたい。業界団体の果たす役割は今後ますます大きくなるだろう。そして、歴史を認識する者だけが将来を予測できると確信する。50年の歴史を噛みしめつつ、今日を次の50年への旅立ちの日と考えたい。業態変革推進プランの2年目では『原点回帰』を提案させていただく。重要な7つの鍵からわれわれの仕事の原点を見つめるもので、何を意味するのか、ぜひご理解いただきたい。そして、組合事業についても、価値観が大きく変わる中で、どうしたら魅力あるものになるのか議論を続けていく」とあいさつを述べた。
 次に経済産業省、新潟県、新潟市の来賓から祝辞が述べられ、表彰式へと移った。全印工連創立50周年記念表彰として経済産業大臣表彰が中村守利全印工連前会長、大橋茂全印工連元副会長、岩田宗雄全印工連副会長に贈られたほか、全印工連会長特別表彰で2005計画策定に尽力した竹原悟氏、田中肇氏、山内亮一氏の3氏、印刷産業発達功労者顕彰で降旗顯英氏、八尋弘文氏、組合功労者顕彰で40名、優良従業員表彰で78名がそれぞれ表彰された。
 続いて、印刷文化典宣言が行われ、新精一埼玉県工組理事長が「この記念すべき節目にあたり、先達者の努力で築かれた団結と友情の絆を一層深め、いかなる厳しい環境下にあっても、情報社会の推進者としての使命を自覚し、一致団結して業界の発展と地域社会の発展に貢献することを誓う」と高らかに読み上げた。
 次期文化典開催地代表あいさつでは、大村俊雄山口県工組理事長が「T起こせ維新の風-つかめ業態変革の波U」をテーマに来年10月19日から21日まで海峡メッセ下関で開催するとスケジュールを発表し、多くの参加者を呼びかけた。
 西巻克郎副実行委員長の閉式宣言で記念式典を終了した。
 引き続き、同じ会場で、全印工連が現在進めている、業態変革推進プラン2008計画の「第2ステージ」について発表が行われた。
 概要について矢部一憲業態変革推進企画室長が述べたあと、組合員が自社の現状を把握し一歩一歩ステップアップしていくための具体的なツールとして提示されたのが、経営戦略、IT基盤整備など7つのキーからなる自社診断用テストチャートである。推進企画室メンバーの案内により、式典の参加者は実際にチャートを使って自社診断を行った。壇上には代表して2社の社長が上がり、参加者の前で披露した自社の診断数値について感想を述べた。


印刷文化典宣言

 我々印刷業界は今、業態変革の過渡期に直面し、激変する社会環境に適応する独自の事業基盤を確立し、更なる業容拡大を期し、次代に継承発展させていく最も重要な時代に遭遇し、新たにスタートしようとしている。
 「目指せ!フルデジタル『感動の心』をつなぐ新技術」をテーマに定め、優れた印刷メディアをつくるデジタル技術、コンテンツ制作に比重を置いた情報流通サービス業への転換など山積する課題に、培われた共創ネットワークを基盤として、積極果敢に挑戦していかなければならない。
 我々新潟県は、昨年たび重なる大きな災害に襲われたが、全国から寄せられた温かい支援を得ながら、更なる復興へと力強く歩んでいる。
 また、全日本印刷工業組合連合会が創立50周年の歴史を刻み新たな出発の年を迎えた。この記念すべき節目にあたり、先達者の努力で築かれた団結と友情の絆を一層深め、いかなる厳しい環境下にあっても、情報社会の推進者としての使命を自覚し、一致協力して業界の発展と地域社会の発展に貢献することを誓うものである。

平成17年10月14日
2005全日本印刷文化典新潟大会


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