継続雇用定着促進助成金のご案内
定年到達者の雇用延長を行った事業主へ助成金
 高年齢者の雇用の安定などに関する法律が改正され、平成18年4月1日から段階的に65歳までの雇用確保措置の実施が義務付けられました。(本紙第588号既報)
 継続雇用の推進及び定着を図るため、労働協約若しくは就業規則により、定年の引き上げや継続雇用制度を設けた事業主または高年齢者事業所を設置した事業主に対して助成が行われる継続雇用定着促進助成金があります。
 この助成金には、継続雇用制度奨励金(第I種)と多数継続雇用助成金(第II種)があります。

■継続雇用制度奨励金(第I種)
 継続雇用制度奨励金(第I種)は、継続雇用制度の導入若しくは改善を行った事業主(以下「第I種第I号」という)または高年齢者事業所を設立し継続雇用制度を設けた事業主(以下「第I種第II号」という)に対して、継続雇用制度の内容等に応じて一定額が最大5年間(年1回)支給されます。
《第1種第1号》
1.第1回支給対象事業主
 受給できる事業主は、次のいずれにも該当する事業主です。
(1)雇用保険の適用事業主であること。
(2)労働協約または就業規則により61歳以上の年齢への定年延長等の実施または希望者全員を65歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度(再雇用、在籍出向等)の導入の目から起算して6ヵ月が経過する日までに支給申請をした者であること。
(3) (2)の制度導入日から起算して1年が経過する日以前に、労働協約または就業規則により60歳以上の定年を定めていること。
(4)継続雇用制度を導入した日に、1年以上継続して雇用されている55歳以上65歳未満の常用被保険者が1人以上いること。ただし、継続雇用制度を改善し、再度、継続雇用制度奨励金の支給申請を行う場合は、制度改善日において1年以上継続して雇用されている常用被保険者であって改善日から起算して1年が経過する日までに改善された60歳以上65歳未満の制度の適用を受けることとなる者が1名以上雇用されていること。
(注)定年延長として取扱う場合は次のイ、ロのいずれかに該当する場合です。
イ.定年を61歳以上に引き上げる場合(定年制度の廃止を含む)
ロ.次のいずれにも該当する継続雇用制度の導入または改善をする場合
(イ)定年前と同一かそれ以上の労働条件を適用する制度であること。
(ロ)継続雇用制度の上限年齢の設定を除き、期間の定めのない雇用契約を締結するものであること。
2.第2回支給対象事業主
(1)雇用保険の適用事業主であること。
(2)第I種第1号の第1回受給事業主であること。
(3)労働協約または就業規則により定められた第1回支給に係る定年または継続雇用制度を引き下げていないこと。
(4)定年引き下げまたは継続雇用制度導入後、制度の適用を受けた当該事業主に1年以上雇用されている常用被保険者等を事業主の都合により離職させていないこと。
(5)制度の適用を受けた常用被保険者等が制度導入日における常用被保険者100人まで1人、以後100人増加するごとに1人を加えた数以上雇用されていること。
受給できる額
 受給できる額は、導入した制度の内容、企業規模(常用被保険者数)、制度の延長期間に応じた次の額です。(最大5年間年1回支給)

《第I種第II号》
1.第1回支給対象事業主
 受給できる事業主は、次のいずれにも該当する事業主です。
(1)雇用保険の適用事業主であること。
(2)高年齢者事業所を新たに設置したこと。
(3)労働協約または就業規則により、61歳以上の定年等で定めているか、希望者全員を65歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度(再雇用、在籍出向等)を定めていること、また定年を定めていないこと。
(4)55歳以上65歳未満の高年齢者の雇用割合が50%以上であり、かつ60歳以上65歳未満の高年齢者の雇用割合が25%以上であること。
(5)60歳以上65歳未満の常用非保険者の数が3人以上であること。
2.第2回以降支給対象事業主
(1)第I種第II号の第1回受給事業主であること。
(2)労働協約または就業規則に定められた第1回支給対象に係る定年または継続雇用制度を引き下げていないこと。
(3)定年または継続雇用制度導入後、制度の適用を受けた当該事業主に1年以上雇用されている常用被保険者等を事業主の都合により離職させていないこと。
(4)55歳以上65歳未満の高年齢者の雇用割合が50%以上であり、かつ60歳以上65歳未満の高年齢者の雇用割合が25%以上であること。
(5)60歳以上65歳未満の常用被保険者の数が3人以上であること。
受給できる額
 受給できる額は、設けた制度の内容、高年齢者雇用数及び継続雇用期間(最大5年間)に応じた次の額です。

《第I種加算措置》
 次のいずれにも該当する事業主に対して企業規模に応じて制度導入時限り10〜100万円が加算されます。
1.労働協約または就業規則により、被保険者が60歳に達した日以降の希望する日以後において、希望する日前の直近の一週間の所定労働時間に比べ短い所定労働時間(20時間以上のものに限る)労働することを希望することができる新たな制度(賃金その他の労働条件が従前と同等(雇用期間については、定めがないか、定年までの期間であること)を設けたこと(以下「高齢短時間正社員制度」という。)
2.1の制度導入と同時に65歳以上の定年延長または定年の制度を設けたこと。
3.1、2の制度を導入した日から1年を経過する日までの間において対象となる被保険者にこれを適用し、6ヵ月以上雇用した事業主であること。

※詳細については、最寄りの公共職業安定所へお問い合わせください。
 多数継続雇用助成金(第II種)については、次号に掲載の予定。


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