さきの釧根大会より三年になろうとし、「オイッ、 出番だぞッ!」「・・・(タッ、タイヘンだ!)」という状況になってまいりました。
前大会、中村守利前全印工連会長は「感性」を主張され、それを受けて立つかのようなアイヌの人々の歌と踊りは、ヒトは神々または自然とともにあるとする世界観を指し示し、近代合理主義精神が頂点を極めようとする疲れる時代にあって、やさしく印象深いものがありました。
旭川大会のテーマ「印刷がつくる いい顔 いい出会い」は図らずも釧根大会の延長線上にある、とするのは、もちろん、私の決めつけですが、急ぎすぎる時代でジタバタしている自分にとっては、肩の力の抜けたいいテーマだと納得しています。そもそも、いい顔、いい出会いのための人生じゃありませんか。
今、情報の波がこれでもかこれでもかと押し寄せ、印刷業界は変革を余儀なくされています。何らかの、それぞれの形で社会に貢献することにより、生き残りを計っていかなければなりません。
最近、旭川に旭川ICT(Information & Communication Technology)協議会が設立されました。他地域と比べて情報産業の異常に低い売上額を是正すべく、スキルアップを図り、人財を厚くし受注につなげようという目論見のもと、情報に関わる業界、企業、個人が結集しました。印刷業界がどう関わっていけるかは未知数ですが、自他ともに認める設備産業という考えかたに風穴をあけ、新しい世界に切り口をつけていかなければなりません。
奇しくも、北海道印刷業者大会が北海道情報・印刷文化典と改称され、業界は、新しい時代に立ち向かう体勢を整えつつあります。2005計画を終え、2008計画に突き進もうとしている今、旭川大会に課せられた役割は、実は、私の理解をはるかに超えて意義あるものと想像しています。
旭川大会は、また、記念講演、四つの塾など市民を巻き込むねらいを持っています。時代がどのように変わるにせよ、お客様はもちろんのこと、市民の支えをいただくことで業界発展の基盤とすることができます。
市民と交わり、自らを変えながら、このトンデモナイ時代に生き残りを計る契機にしたいと思います。