マルチメディア基礎講座開催
3支部で180人が受講

 マルチメディア基礎講座が、十勝・札幌・旭川の3支部を会場に開催され180人が受講した。
 十勝支部は10月20日午後6時30分から十勝プラザで55人が受講し、札幌支部は10月21日午後3時から札幌市産業振興センターで70人が受講し、旭川支部は10月22日午後6時から旭川地場産業振興センターで53人が受講し開催された。
 講師は、3会場とも(株)ユーフィットの福井規尋氏が担当した。
 講座は、印刷業界におけるマルチメディアとして社会背景と定義、求められるスキル、マルチメディアの基盤技術として文字・図形処理、画像処理、3次元CGの基礎技術、映像と音声、ブロードバンドとマルチメディアとしてWeb3D、ストリーミング、各種ページ記述言語の概要・特徴、コミュニケーションデザインとして人間の知覚の特性とこれを考慮したデザイン、コミュニケーションの手段としてのデジタルメディア、情報のデザインの基本的な流れについて説明された後、マルチメディアに関わる知的財産権の問題について解説が行われた。
 最後に、グーテンベルグの印刷術発明から550余年がたち情報伝達の担い手が「紙」と限らない状況になっている。電話、FAX、パソコン通信、eメール、Web、iモード等一つのコンテンツが変幻自在に姿を変えて身の回りに現われるようになり多メディア複合利用の時代が到来し印刷は出力のオプションの一つとなっている。電子メディアのものすごい進化速度はメディア棲み分け論もぐらつかせている。顧客の求める出力形態は何でも応じられるようなメディアニュートラルな対応が必要であり、クライアントに対する企画提案やニーズ開拓もクロスメディアな企画が増えている。紙メディアと電子メディアの共存をロスなくできる環境が構築されつつあり、どちらが勝つ負けるではなくお互いに補え合える関係を持ち、爆発的に進化増殖している電子メディアと蜜月関係を築きどちらも拡大発展する努力が必要であると説いた。
 結論として、マルチメディアでも特にコンテンツデザインの分野では印刷技法がその基礎として活躍している。画像に情報が表示されていても文字は印刷用に蓄積されたフォントが使われ、画像はphotoshopで調整され、レイアウトデザインも今までと同じように行われている。電子コンテンツも画像等の品質は紙メディアにかなわない。クロスメディアな企画をタイムリーに提案できるマルチメディアディレクターが求められているとした。
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