〔総括会議〕
各委員会における討議内容や意見・提案などが発表された。
組織委員会
・加入促進については、新規に加入させるのは難しいという意見が多かった。
その中で、十勝支部・小樽支部では同業者だけでなく関連業も取り込んで行きたいということであった。
・加入促進を行う上で一番の問題は組合のメリット論である。委員長から組合加入のメッリトはスケールメリットであり、加入促進にあたってはそれを掘り下げて言い伝えて行くべきであるとの発言があった。加入者を多くするためには全印工連、北印工組からの情報提供を多くしてほしいという意見があった。
・加入促進にあたっての組合のメリット論は永遠のテーマになる。組合員を増強するには短いスパーンでなく長いスパーンでお互い気心が知れ合うような状況の中で進めて行ってはよいのではないか。
・委員会の集約としてはメリット論を皆さんによく理解していただき、関連業の方にも多く賛同していただき、組合員数を増やして行き、皆さんとの和を大事にして組織拡大を図って行くということで意見がまとまった。
経営革新・マーケティング委員会
・今までの委員会では料金問題が話題になっていたが、今回は道庁で最低制限価格制度が導入されたため、料金問題は話題にならなかった。このように組合活動をきちんとやって行くと良い結果が生まれてきて会議の内容も前進して行く。
・情報発信をどう行っていくかがポイントである。その中で北印工組のホームペーシを充実してセミナー等の情報を早く流してほしいという意見があった。
・今年の年賀状について郵政公社から昨日発表になった。今年の年賀状は43億枚発売になり、その内23億枚がインクジェット紙、20億枚が一般再生紙である。今年からインクジェット紙で光沢紙が発売される。価格は1枚65円である。これが印刷機で刷れるかどうかはまだ未定である。年賀状の市場も大きく変わって来る。それと同時に北海道の年賀状の事情は、今まで北海道で全国の年賀状の25%を印刷していたが、昨年12月の大雪で交通が止まり本州に年賀状が送れないというようなこともあり減って来ている。
・官公庁に対し、印刷物と電子媒体の一体発注を各支部で要請を行ってほしい。
・既に市の広報とホームページの受注をしている会社では、知的財産権への対応を完全にし、セキュリティの面では毎月データ更新を行い銀行の貸金庫に保管しているとのことであった。
・北海道は観光立国を目指しており、パンフレット等の印刷物に多言語が多くなり、印刷の他にDVDにして納めているというところもある。問題は翻訳の精度という話もあった。
・室蘭支部でデジタル積算セミナー、十勝支部で知的財産権セミナーを開催する。
教育・労務委員会
・マルチメディア基礎講座を日程は決まっていないが、札幌・旭川・十勝支部で開催する。この研修会には近郊の支部組合員も参加して開催する方が効果的である。
・印刷営業研修会を札幌で開催を計画しているが、開催時期は雪が降る前の9〜10月が適当ではないかという意見が多かった。
・定年65歳以上が法制化され、パートの時間外手当も法制化されるのでこの問題にも取り組んで行かなくてはならない。
・人材教育では業態変革に合わせた社員の能力向上に取り組んで行く。
環境委員会
・全印工連のインターネットを活用したISO取得が第4期を迎えることもあり、全国でISO取得が活発に行われている。低価格で取得できる制度であるので各支部に持ち返って再度周知をすることにした。
・札幌支部で環境セミナーを行う際に全道の各支部にも案内を出してほしいということであった。
・苫小牧では入札の条件にISO取得が多少入ってくるのではないかということであった。
・厚岸では厚岸町がISO14001を取得したために、町で使う紙は再生紙が条件になっている。
・苫小牧では関東からの民間企業が多なっており、そこでは100%再生紙を使うことが条件になっており、ISO取得企業は環境問題に対応していると歓迎されている。
・ISO取得には相当の費用がかかるが、今後はISO取得の必然性が出てくるのではないかという意見もあった。
・古紙を完全分別していると業者が買い取ってくれる。
・特別管理産業廃棄物管理責任者の設置が各企業に必要であるので対応が必要である。
・日印産連で再生紙のデータベース化、古紙リサイルク阻害商品のリスト作成、リサイクル適合マークの創設、インターネットによる古紙回収システムの構築、リサイクル対応のワンプの促進、インキ缶リサイクルの検討を進めて行く。
共済事業委員会
・共済事業の意義は、組合のスケールを活かした事業を展開し、組合員企業に直接的メリットを寄与するとともに組合員の和を広げて行くことに貢献することである。
・共済事業の推進は、拡大キャンペーンに続く新たなキャンペーンの計画を策定し、生命共済・設備共済などの既存共済事業の加入拡大に取り組むとともに今年度からスタートする医療共済の加入促進、新たな事業の研究など業界の福利厚生を担う共済事業の拡充に務める。
・医療共済は今後追加募集を全印工連で検討することになる。
・外資の医療保険が派手な宣伝をしている中で、医療共済制度パンフレットはデザイン的に目立たない。割安な掛け金を強調し、加入資格をもっとはっきりするべきである。
・加入拡大キャンペーンは、各支部、各組合員の協力をいただき、北海道は全国でも上位の成績を収めることができた。
青年部委員会
・全国青年印刷人協議会に毎年参加している。昨年度からは、全国青年印刷人協議会、JAGRAのスペース21、全国印刷緑友会、JC印刷部会の4団体が合同でPRINT4を開催している。今年度は2月に大阪で開催されるので、各支部での参加要請を行った。
・青年印刷人フォーラムを毎年開催しているが、今までは札幌のみの開催であったが、これからは各支部持ち回りで開催を検討することになった。
・社会貢献の一つとして札幌支部青年部で日本ハムファイターズを応援するよう球団に申し入れたところ日本ハムファイターズは道民の球団であり、札幌市民のみの球団ではないということであったので道工組の青年部として今後の対応を検討して行くこととした。
各委員会の意見発表に対して、岡部理事長、武石全印工連専務理事から、それぞれ感想所見が述べられた。
理事長集約
・組織委員会では加入促進の話があったが、北海道は昨年357社の組合員があったが今年4月では7社増27社減で337社となっている。全国的にも5%のアップを掲げているので業者数の多い札幌支部が中心になって関連業にも呼びかけて加入促進を進めてほしい。
・経営革新・マーケティング委員会ではホームページの充実という話があったが、これは充実を図って行きたい。
・教育・労務委員会では研修の話があったが、これからも各方面の講師を招いていろいろな研修会を開催して行きたい。
・環境委員会では、全印工連がISO14001をインターネットで安価で取得できる制度を作っているので利用してほしい。札幌市では環境局の仕事はISO取得が条件になってきているようである。また、諸官庁では紙の使用量を2010年までに現状の半分に減らす方針である。
・共済事業委員会では、今年から医療共済を始めて、現在、募集活動を行っているので加入をお願いしたい。
・青年部委員会は、加入条件は特に設けていないので若い人達に参加していただき、その意見を組合活動に反映させて行きたいと思っている。日本ハムファイターズの話は予算の必要な話であるので即答は出来ないが、各支部の皆さんの意見も聞きながら道工組としてどのような対応ができるかを検討して行きたい。
・業界の政治活動を行うため全印政連が結成されているので、多数の組合員の方々に参加をお願いしたい。
全印工連集約
・組織関係では、関連業にも呼びかけてという話があったが、青年部委員会での話にもあったように昨年度、関連の団体が集まり融合と前進をテーマにPRINT4を開催した。印刷業界は、印刷、製版、製本、光沢加工と国の産業分類で分けられているが、現在は実際の仕事は一緒になっている。もうそれぞれの団体が分別する時代ではないという見地で全印工連では印刷産業という枠で加入促進をお願いしている。
・反面、組合員の増減で一喜一憂したくないということもあるが数は力なりで、全印工連としては今年は純増5%という目標を立てた。現状を維持するだけでも大変な時代であるのに5%というきつい目標を立てさせていただいたのでご協力をお願いしたい。
・経営革新・マーケティング委員会では、観光立国にからみ翻訳のレベルの話があったが、専門用語等も含めて検定とは行かないまでも調べさせていただきたい。
・教育・労務委員会での、パートの時間外の問題は全国中央会とも連携して反対運動を行っている。
・環境委員会では、ISOの取得が入札条件に入って来るという話であったが、条件ということではなくポイント加算になるようである。それは企業が手間暇と費用をかけてISOを取得するわけであるので当然その成果は何らかの形で反映されると受け止めている。
・古紙の分別回収の話があったが、東京都の印刷組合では22支部ありそのうち18支部が古紙の無料回収システムを作って実行している。その中でインキ缶の回収が出来ないか研究を行っていると聞いている。
・VOC有機溶剤の問題はグラビア、フレキソが中心であるが、印刷全体が問題視されて来ているので、全印工連では日印産連に働きかけて印刷産業全体の問題として捉えて行きたいと考えている。
・医療共済はパンフレットが分かり難い、加入条件が分かり難いということであったが検討して行きたい。
・全印工連の医療共済はスケールメリットを活かしたすばらしい制度であるので加入をお願いしたい。
・青年部では来年2月に大阪でPRINT4が開催される。若い方のいろいろな活動を参考にし、全印工連もさらにいろいろな知恵をいただきながら進めて行きたいと思っている。
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