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知床『世界自然遺産』

常任理事・北見支部長
小林 敏雄
株式会社サン印刷代表取締役

 日本有数の観光地として年間240万人もの人が訪れ脚光を浴びている知床が、北海道では初めての「世界自然遺産」登録が2005年6月頃、国連教育科学文化機関(ユネスコ)総会で採択され登録される可能性が高くなっています。
 世界遺産に登録されれば世界に価値のある文化財や自然共通の宝物として国際的な協力、援助のもとに保護されることで世界遺産には、「世界文化遺産」(582カ所)、主な遺産に中国の万里の長城、エジプトのピラミッド。「世界自然遺産」(149カ所)には、タンザニアのキリマンジャロ国立公園、アメリカのイエローストーン国立公園、また「世界複合遺産」(23カ所)には中国の泰山、ギリシャのアスト山など数多くの遺産があります。
 国内での「世界自然遺産」は秋田県の白神山地、鹿児島県の屋久島があり、旅行で見学した「世界自然遺産」は姫路城(兵庫県)、原爆ドーム(広島県)、厳島神社(広島県)、白川郷集落(岐阜県)など7カ所が遺産となっております。
 知床「世界自然遺産」は国内で3番目で世界最南端の流氷接岸地として、天然記念物のオオワシやシマフクロウの生息、ヒグマ・エゾシカ・高山植物など他にない自然が残っています。また、半島周辺の海域は豊かな資源を背景にサケ・マス漁の漁業の中心になっており、遺産登録で増加する観光客にどう対応し、全半島が自然環境保護などのもとに、原始的な自然が人為的に破壊されることなく、地域経済への効果が期待され永久に存続されることを願うものです。