「老後の資産」
ひとりの勝手はみんなの迷惑、 公的年金の正しい知識を伝えましょう。 |
基礎年金を支給する国民年金は全ての国民を対象とする制度ですが、近年、未納者(特に若い人)が増えています。厚生労働省による平成11年の国民年金被保険者実態調査によると、未納者は265万人と平成8年の調査に比べ93万人増加しています。
納付の必要性とは 公的年金制度は、若い現役世代が年をとった受給世代を順繰りに支えていく世代間扶養の考え方に基づいています。 保険料の未納により、将来、無年金となったり、低額の年金しか受けられなくなったりするのは、きちんと制度を理解しないために起きるのですが、しかし、みんなで社会を支えるしくみとしてあるにもかかわらず、その責任を放棄することは、保険料を納めている人にまで、その負担を押し付け、迷惑をかけることにもなります。 さらに、未納者の親が年金制度の老後生活を支えられているのであれば、保険料納付義務を果たしている人に自分の親の生活を支えてもらっているといえます。すべての国民が義務を果たすことによって、世代間扶養が正しく引き継がれていくのです。 年金の大切さを伝えよう! いま受給者が受けている年金は、皆さんが働いていたときに負担した保険料の実績に基づき、現在の現役世代が納める保険料で賄われています。未納者が増えたからといって、直ちに年金給付が減るということはありません。しかし、未納者の増加は、全国民が加入することで成り立つのですから世代間扶養のしくみとしてある年金制度の信頼を損なうことになります。 こうした世代間の支え合いで成り立つ公的年金の仕組みや大切さを実感している受給者の皆さんが制度の意義や重要性を若い人に指導していただき、若い人に高齢化社会に必要な公的年金の意義を理解してもらうことが何よりも大切なのではないでしょうか。 |