第26回北海道印刷業者大会
盛大に開催 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
北海道印刷工業組合主催、釧根支部主管による第26回北海道印刷業者大会が8月23日から25日までの3日間、道東の拠点都市・釧路市を中心に「夢はばたく大地、変わる変えるIT21」をテーマに来賓・組合員・関連業者等400余人が参加して盛大に開催された。釧路市での開催は47年振り2回目。23日の記念ゴルフ大会、24日の記念講演会・特別講演会、本大会、記念パーティー、25日のオプショナルツアーと盛り沢山の行事が企画され、道内印刷業界の活性化と新たな一歩につながる大会となった。
次回、平成17年の第27回北海道印刷業者大会は旭川支部の主管で開催される。 記念講演会・特別講演会 本 大 会 支部意見発表 大会宣言 記念パーティー 記念ゴルフ大会 オプショナルツアー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
記念講演会「日本の鶴」で写真家の林田恒夫氏は、タンチョウをはじめとするさまざまなツルの写真をスライド上映をしながら、生態を交えて詳しく説明をした。 続く特別講演会で中村全印工連会長は「変わる変える感性経営」をテーマに話をした。
「ITとナノテクノロジーが合体すれば世界は大きく変わり、そこにバイオテクノロジーが結び付こうとしており、感覚までロボットで分かるようになる。その時、人間に残されているのは感性であり、これはどんなに科学が進んでもできない。感性で生活し、経営し、世の中を作り上げていくことが大事ではないか。ITの世界を見通すための情報をとる能力は、感性しかない。そこから組み立てていくのが理性だ。感性と理性があいまって経営をしていけば大丈夫だ」と結んだ。
来賓紹介の後、来賓を代表して、高橋はるみ北海道経済産業局長、堀達也北海道知事(代理=北勝利釧路支庁長)、綿貫健輔釧路市長、中村守利全日本印刷工業組合連合会長の4人から祝辞が述べられた。 このうち高橋局長は「印刷産業は中小零細企業の方々が大多数を占める一方、需要減、価格下落、市場成熟化、IT化進展、環境問題への対応など、課題は山積している。これらに的確に対応するためには、これまでの受注型産業からデジタル化、ネットワーク化などによる新たな需要の開拓、情報分野への進出など製造業から情報加工産業へと自ら変革することが求められている。北海道印刷工業組合においては、この大会を契機に諸課題への対応に強力なリーダーシップを発揮され、さらなる発展と組合員各社の経営基盤強化に尽力されることを心から期待している」と述べた。 中村会長は「半世紀にわたって開催されている業者大会は、皆さんの努力、協調と団結の賜物」とたたえた上で、業界を取り巻く環境について、一番の問題とした価格破壊については、9月の「印刷の月」を機に全印刷産業をあげて取り組むことを説明して支援を訴えた。 また、IT革命や流通革命が着実に進展していることを示して「技術が変わり、マーケットが変わっている中、印刷業界のあり方が問われる時期だ。それに対して全印工連では、『共創ネットワーク』によって新産業を築いていこうという理念で『2005計画』をスタートして3年目になる。これらをベースにしっかり経営の中身を検証し、自分のものにしていただければ、これから印刷業界に明るい展望が開けてくる。」と呼び掛けた。 つづいて、行事のハイライトといえる大会宣言では、飯村副大会長が「新しい時代の情報価値創造産業として発信し続けるため、2005計画を完遂。共創ネットワークの構築を推進し、情報発信産業の担い手としての確固たる地位と、揺るぎない経営基盤の確立をはからなければならない」との趣旨の大会宣言(案)を提案した。 これに対し、「体質強化に関する業界全体の意識改革が必要」(釧根支部・板野副支部長)「ユーザーに安心をもってもらえる深い技術と知識をもつことに積極性を」(旭川支部・岡崎教育技術委員長)「IT、ISOは絶対に取り組まなくてはならない課題だ」(札幌支部・芝田副支部長)と、支部を代表して3支部からの意見発表があり、満場一致で宣言が採択された。一人ひとりが切磋琢磨することで、高度情報時代をリードする印刷産業として、さらなる発展をめざす決意を誓い合った。 次に、永年勤続優良従業員として30年以上勤続35人(うち出席14人)、20年以上勤続32人(同11人)、10年以上勤続52人(同21人)の計119人の表彰が行われた。岸大会長が表彰状と記念品を一人ひとりに手渡し、被表彰者を代表して石田賢治氏(藤田印刷(株)・釧根)が謝辞を述べた。 フィナーレでは、岸大会長が次期(2005年)開催地を旭川支部(則末尚大支部長)と発表。大会鍵を藤田実行委員長から岸大会長を経て則末支部長に伝達された。 則末支部長は「身の丈にあった中身の濃い大会を開催したい」と抱負を述べ、3年後の再会を誓い合った。そして、釧根支部・藤田支部長へ岸理事長より感謝状を贈呈し、西山副大会長の閉式のことばで本大会を終了した。
釧根支部
発表者 副支部長 板 野 哲 身
まずは、第26回北海道印刷業者大会に全道はもとより各地から、このように大勢の皆様がこの釧路にお集まりいただいたことに心より感謝申し上げます。 さて、今大会は、第6回大会以来、47年振りの釧路開催であることは、皆様にはもう充分にご承知のことと思います。しかし、あえてこのことから話を始めさせていただくのは、お手元の大会プログラムの中の「釧根地区の印刷業界の歴史」について触れる部分でもご紹介しておりますとおり、第6回大会最大のテーマ、課題が「過当競争の克服」でありました。そのために「印刷調整組合」なるものが前年に結成され、その後初めての大会だったとの記述がありました。当時の事情やその内容について、知るよしはありませんが、いかなるものであったかは想像がつくような気がします。 ところで現在はと言いますと、全印工連では「価格問題」を「平成14年度の施策の要である」としています。ほぼ半世紀の間変わらず、この「価格問題」は我が印刷業界の永遠のテーマであったことは、否定できないところであります。業界の体質強化、体質改善が組織的に行われていなかったと言えると思います。 今、ここにこの釧根大会を契機にして、全印工連の指導のもとに、意識・システム・教育の「3つの改革」を軸に業界の体質改善に向けた取り組みを始めることを提案したいと考えます。 意識改革、モラルアップを図り、業界全体の意識を高め、価格破壊が起こらないような印刷文化を創る。システム改革を行い、ガイドラインを作り、それを行政や民間に及ぶまで周知徹底する。更には営業マンの資質向上を図るための教育を徹底し、丼勘定ではなく、緻密な積算を基礎にした適正価格の確立を目指したいと思います。 組合員の皆様、関係各位の皆様のご支援ご協力をどうかよろしくお願い申し上げ、釧根支部の意見発表とさせていただきます。 旭川支部
発表者 教育・技術委員長 岡 崎 和 広
「変わる変えるIT21」は急速に変化する印刷技術と経営に正面から受け入れ取り入れなければならない。 旭川でもIT技術に関する研修を積極的に開催してきた。セールス部会で、また有志によるXML研修会も開催している。これは共創ネットワークを地域で具体化して活動している。 仕事を受注することはユーザーに安心していただける技術が必要、自信を持って受注とアドバイスをできる知識を持つことである。私達はより高い技術と知識を習得することに積極的に挑戦する必要がある。 先の全道委員長会議でも問題になったダンピング問題は、中村会長の言葉のとおり(1)モラル、意識、(2)システム、印刷業は物品販売業でなく製造請負業である、(3)営業マンの教育、積算の勉強をする。このことを全組合員が正面から受け止めなければならない。価格破壊、このことが長く続けば、会社経営に無理がかかることは明らかであり、人間としても理性を失う。 歴史に残るであろう、この不況、個人消費、設備投資、中小企業の倒産、経済成長率どれも史上最悪ということが深刻に数字に表れている。経営意欲を失っている事業主も多いと思う。高度失業化社会、若年層の失業者の増大、新卒者の就職難、リストラ対象者の若年化、絶対的雇用不足、雇用機会の萎縮という構造的失業がまん延している。中小企業で働く従事者はこの2年で63万人も激減している。地域経済の発展も印刷物の受注増もこれらの問題を解決しなければありえない。また深刻な経営不振が事業主、従業員の健康も破壊している。私達の命をめぐる重大な問題も生まれている。極端な競争経済至上主義のために、人間が置き去りになってはいけない。また私達が地域経済に責任を持てる事業主であること、人間や地球環境を大切にすること。そして、平和を発展させ21世紀にふさわしい文化を育てることも印刷人の責任である。印刷人としての誇りと、責任と、希望を持ち、組合員の連帯を大切にして地域経済社会に貢献したい。 札幌支部
発表者 副支部長 芝 田 孝
第26回北海道印刷業者大会に対して、札幌支部として意見を発表させていただきます。 札幌支部は、今年に入ってITの講習として、札幌市の協力を得てパソコン講習会を無料で開催しました。基礎から高度なものへと内容によってA・B・Cの3つのランクに分かれました。それぞれのランク毎に20名ずつ募集したところ、各ランクとも申し込みが多く、すぐに定員となりました。特にAランクの申し込み人数が多く、2回に分けて開催をすることとなりました。これ程までにITに対してみなさんの関心があるとは思っていませんでした。 また、パソコンイラストコンテストも今年で7回目になりました。このコンテストは小学校・中学校に人気があり、平成13年度には900点もの作品が集まりました。優秀な作品に対しては「札幌市長賞」「札幌市教育長賞」を贈り、受賞者に大変喜ばれております。 近頃、企業におけるISOの認証取得が盛んになっておりますが、このISOの件でも札幌支部と商工会議所がタイアップをして、組合員がまとまって認証取得のコンサルタントを受けるための募集を行いました。今年は10社がコンサルタントを受けることになり、8月7日にキックオフを実施しました。その他に独自でISOの認証取得を目指している会社が何社かあります。実は、私ども岩橋印刷でも現在ISO9001の認証取得を目指している最中です。いろいろと勉強させられております。 話はかわりますが、印刷料金の低価格化については、各支部で問題になっていると思いますが、札幌支部でもやはり同じように重大な問題となっております。低価格化は自分たちで自分たちの首を絞めているようなものです。岡部支部長が札幌市に出向き、この件について相談をしているのですが、札幌市は、契約は製造の請負となっております。出来るだけ早く、印刷料金が適正価格になるように札幌支部としても努力を続けていきたいと思っております。 本日は、意義深い第26回北海道印刷業者大会釧根大会を契機に皆さまのより良いご検討とご発展を祈念いたしまして終わらせていただきます。
岸大会長、藤田実行委員長のあいさつ、両角釧路商工会議所会頭、倉澤全印健保組合理事長が祝辞を述べ、「福司」(釧路市)、「北の勝」(根室市)の地酒の入った樽での鏡開きが行われ、沼崎北海道印刷関連業協議会副会長の乾杯の発声で祝宴に入った。アトラクションとしてピアノ演奏が行われ、釧根の新鮮な魚貝、蟹などを十分に堪能し、懇親と親睦を深めた。中西北印工組顧問の中締め、伊貝大会主管副本部長の閉会のあいさつで幕を閉じた。
競技は、岸北印工組理事長、沼崎北印関連副会長による始球式で始まり、アウト・インからそれぞれスタートした。競技はダブルペリア方式で行われ、優勝はアウト47、イン47、ハンデ20.4、ネット73.6の好スコアで上がった伊藤明氏(プロセス資材(株))が、準優勝の竹内俊幸氏((株)成瀬商会)をネット0.2の僅差で抑えて優勝を飾った。 コンペ終了後の表彰式では、各賞入賞者に対して岸理事長から豪華な商品が手渡された。優勝者には釧路特産の「毛蟹」が、また上位入賞者にも特産の「さんま」が贈られ羨望の拍手で湧いた。また、ベスグロはアウト43、イン46、グロス89で斎藤晃氏(ハイデルベルグ・ジャパン(株))に輝いた。 上位入賞者は次のとおり。
|