平成14年度中小企業助成施策(2)
 中小企業庁が、「意欲あふれる中小企業に、より大きな活躍の機会を提供する社会を目指します」と題して、 (1)IT革命への対応の支援、(2)創業・経営革新の支援の促進、(3)経営基盤の強化、(4)中小企業支援体制の一層の充実などを重点目標に平成13年度にまとめた中小企業施策(本紙547号既報)の中から中小印刷業界で利用できると思われる金融、補助金、税制等とともに平成14年度より新設、拡充、延長等が行われる施策について紹介します。
信用保証制度
売掛債権担保融資保証制度の創設
特別小口保証制度
セーフティネット保証制度

小企業等経営改善資金融資制度(マル経)

金融機関から融資を受ける際、信用保証協会が信用保証を付する制度
信用保証制度
1. 対象となる方
 中小企業者(個人又は法人・組合等で事業を営まれる方)一部の業種を除き多数の業種が対象となる。
2. 内  容
 中小企業者が金融機関から融資を受ける際、信用保証協会が債務保証をする制度である。また、使用目的等に応じて各種の特別な保証制度も利用できる。
(1)保証限度額
・普通保証 2億円以内
・無担保保証 8千万円以内(注)
・無担保無保証人保証 1千万円以内
その他の保証制度については、保証限度額を引き上げたり、保証限度額を別枠化する等の措置を設けている。
(注)特別保証制度と一般保証制度を併用した場合の無担保保証の上限は1億円となる。
(2)保証料
 おおむね1%以内で、各保証協会毎及び保証制度毎に定められている。
(3)問い合わせ先
(社)全国信用保証協会連合会、各都道府県等の信用保証協会
中小企業者が売掛先に対して保有している売掛債権を担保として金融機関が融資を行う場合に、
信用保証協会が保証を行う制度
売掛債権担保融資保証制度の創設
1. 主な内容
 中小企業者は、自ら保有する売掛債権を担保として金融機関から借入れを行う際に、信用保証協会に本制度に基づく保証の申込みを行う。本保証が行われた場合、中小企業者が借入金を返済できないときは信用保証協会が金融機関に貸付残高の9割を代位弁済するとともに、金融機関及び信用保証協会は売掛債権から回収を行う。
2. 利用できる方
 中小企業者(製造業では資本金3億円以下の会社等)であれば、基本的に業種に関わりなく利用できる。
3. 借入限度額
 1億1,100万円(融資希望額、売掛債権の状況等により中小企業者ごとに借入限度額が設定され、その範囲内で1年間反復して融資を受けることが可能である)
4. 申し込み
 すでに取引のある金融機関を通じて申し込む。
5. 返済方法
 売掛債権の支払期日を手形貸付の期日とした一括返済となる。
6. 問い合わせ先
(社)全国信用保証協会連合会、各都道府県等の信用保証協会
特別小口保証制度
1. 措置の概要
 小規模事業者に対する無担保・無保証の資金供給の充実を図るため、特別小口保証の保証限度額を引上げた。
2. 利用できる方
 従業員20名(商業、サービス業5名)以下の小規模企業者で無担保無保証人での借入を希望する方。
3. 保証限度額
1,250万円
4. 保証期間
運転資金5年、設備資金7年
5. 問い合わせ先
(社)全国信用保証協会連合会、各都道府県等の信用保証協会
災害、取引金融機関の破綻により経営の安定に支障を生じている中小企業者について、保証限度額の別枠化を行う
セーフティネット保証制度
1. 対象となる方
取引先等の再生手続等の申請や事業活動の制限、災害、取引金融機関の破綻等により経営の安定に支障を生じている中小企業者であって、事業所の所在地を管轄する市町村長または特別区長の認定を受けた方。
2. 内  容
取引先等の再生手続等の申請や事業活動の制限、災害、取引金融機関の破綻等により経営の安定に支障を生じている中小企業者について、保証限度額の別枠化を行う制度。
3. 保証限度額
(一般保証限度額)
・普通保証 2億円以内
・無担保保証 8千万円以内
・無担保無保証人保証 1千万円以内
(別枠保証限度額)
・普通保証 2億円以内
・無担保保証 8千万円以内
・無担保無保証人保証 1千万円以内
4. 取扱機関
各都道府県等の信用保証協会
小規模企業者・新規開業者を対象に、経営改善のための資金や開業資金などを無担保・無保証人で融資
小企業等経営改善資金融資制度(マル経)
1. 対象となる方
常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業の場合は5人以下)の法人・個人事業主の方
2. 融資要件
(1) 商工会・商工会議所の経営指導員による経営指導を原則6カ月以上受けていること。
(2) 義務納税額をすべて完納していること。
(3) 他の金融制度の利用が明らかに可能でないこと。
(4) 国民公庫の非対象業種でないこと。
3. 融資の内容
(1)対象資金
設備資金及び運転資金
(2)貸付制度
本枠550万円
(3)貸付期間
設備資金6年以内、運転資金4年以内
4. 問い合わせ先
事業所の所在する地区の商工会・商工会議所