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１．外形標準課税導入の見送り |
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外形標準課税（法人事業税）の導入は見送られたが、平成１４年度税制改正大綱において「今後、各方面の意見を聞きながら検討を深め、具体案を得たうえで、景気の状況等も勘案しつつ、平成１５年度税制改正を目途にその導入を図る」とその方向性が明記された。 |
| ２．同族会社の留保金課税の改正
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(1) |
同族会社の特別税率の不適用の延長（２年間） |
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(2) |
「中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法」に該当する法人で、前年度の試験研究費及び開発費の合計額の収入金額に対する割合が３％を越えるものを措置の対象に追加。 |
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(3) |
中小法人（資本金１億円以下の法人）は、留保金課税を５％軽減。 |
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(4) |
平成１４年度税制改正大綱の検討事項として「中小の同族会社の留保金課税については、中小企業の体質強化を図る観点から、早期に抜本的な見直しを行うよう検討を進める」との改革の方向性が明記された。 |
| ３．事業承継税制に関する改正
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(1) |
中小法人の自社株に係る相続税課税価格の軽減特例の創設 |
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発行済株式等の総数の３分の１以下に相当する部分について、相続税評価額３億円を限度として、相続税の課税価格を１０％軽減。（なお、この特例を選択した場合には、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例等の適用を停止） |
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〈要件〉 |
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<1> |
当該会社の発行済株式等の総額（相続税評価額ベース）が１０億円未満であること。 |
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<2> |
被相続人等が当該会社の発行済株式等の総数の５０％以上を所有しており、相続人が引き続き所有し、役員として会社を経営していたこと。 |
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(2) |
取引相場のない株式について、物納の要件及びその取扱いの明確化を図る。 |
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(3) |
平成１４年度税制改正大綱の検討事項として「相続税については最高税率の引下げを含む税率構造の見直しや課税ベース等についての検討とあわせて、中小企業や林業経営者等の円滑な事業承継に配慮した税制のあり方について、既存の特例措置を含め、早期に抜本的な見直しを行うよう検討を進める」との改革の方向性が明記された。 |
| ４．中小企業投資促進税制等の拡充・延長
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(1) |
中小企業投資促進税制の拡充・延長 |
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<1> |
対象設備の取得価額要件の引下げ |
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ａ．現行２３０万円以上→１６０万円以上
ｂ．リースの場合は、現行３００万円以上→２１０万円以上 |
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<2> |
適用期限を２年間延長（平成１６年３月３１日まで延長） |
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〈措置の概要〉 |
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中小企業者等が機械設備等を取得した場合の税額控除（７％）、又は特別償却（３０％）（一定の要件を満たすリース資産についても税額控除を適用） |
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※中小企業新技術体化投資促進（メカトロ）税制の中小企業投資促進税制への統合 |
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中小企業投資促進税制の対象設備の拡充によって、メカトロ税制は中小企業投資促進税制に一本化された。 |
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(2) |
中小企業技術基盤強化税制の延長（平成１５年３月３１日まで延長） |
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〈措置の概要〉 |
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中小企業者の支出した試験研究費に対する税額控除（６％→１０％） |
| ５．交際費支出の損金算入限度額の拡大
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中小法人の交際費支出の損金算入限度額の拡大
資本金１千万円超５千万円以下の中小法人の交際費支出について、年４００万円（現行３００万円）までの支出額のうち８割を損金算入限度額とする。 |
| ６．ベンチャー企業関連税制
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(1) |
ストックオプション税制の拡大 |
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<1> |
適用対象者の範囲の拡大（現行：自社の役職員のみ 自社及び５０％超グループ会社の役職員） |
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<2> |
年間権利行使限度額の拡大（現行１，０００万円→１，２００万円） |
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(2) |
私立大学等の受託研究収入に係る非課税措置の創設 |
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私立大学等が他の者の委託に基づいて行う研究に係る事業を請負業の範囲から除外 |
| ７．連結納税制度の創設 |
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グループ経営に移行している企業の経済実態に対応した連結納税制度を平成１４年４月から導入する。連結納税制度を導入した法人には、２年間の措置として付加税（２％）が課税される。 |
| 【制度の概要】
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(1) |
適用法人 |
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<1> |
国内法人である親会社とその親会社に発行済株式の全部を直接又は間接に保有される国内法人（１００％子会社） |
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<2> |
親会社は普通法人と協同組合等、子会社は普通法人
連結納税制度の適用は選択制とし、国税庁の承認が必要 |
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(2) |
連結所得金額及び連結税額の計算 |
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<1> |
連結グループ内の各法人の所得金額を基礎とし、所要の調整の上、連結グループ一体として計算 |
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<2> |
連結税額は連結グループ内の各法人に配分 |
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<3> |
連結グループ内の法人取引は時価、連結グループ内の資産の移転により生じる譲渡損益は、連結グループ外への移転の時に計上 |
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<4> |
連結欠損金額は、５年間で繰越控除 |
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(3) |
税 率 |
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<1> |
親会社が普通法人である場合の税率 ３０％ |
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<2> |
親会社が中小法人である場合の軽減税率（年８００万円以下の部分） ２２％ |
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<3> |
親会社が協同組合等である場合の軽減税率 ２３％ |
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(4) |
申告納付期限 |
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２ヵ月の申告期限延長の特例創設 |
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(5) |
その他、租税回避行為の防止、質問検査権、罰則等についての所要の整備を行う。 |
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(6) |
適用関係 |
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平成１４年４月１日以降に開始し、平成１５年３月３１日以後に終了する事業年度から適用 |
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(7) |
地方税 |
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<1> |
法人事業税及び法人住民税は、単体法人が課税単位 |
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<2> |
各法人の課税標準は、連結グループ内の単体法人に分配される所得金額又は税額を基に算定 |
| 【連結納税制度の創設に伴う財源措置】
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(1) |
連結納税制度の仕組みの中での増収措置 |
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<1> |
連結納税制度を選択した法人に対して、連結所得金額に対する法人税率に、２年間の措置として、付加税（２％）を導入 |
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<2> |
子会社の連結開始前又は連結グループ加入前に生じた欠損金額について、連結納税制度の下での繰越控除の対象外とした。 |
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<3> |
創設頭書の加入子会社等の適用時期の特例（新規子会社等の加入制限）を設ける。 |
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(2) |
課税ベースの見直し |
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<1> |
受取配当の益金不算入制度について、特定利子に係る措置を廃止するとともに、特定株式等以外の株式等に係る受取配当の益金不算入割合の引下げ（現行８０％→５０％） |
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※ |
中小法人及び協同組合等に対しては経過措置を講ずる。
（平成１４年度７０％、平成１５年度６０％、平成１６年度以降５０％とする。） |
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<2> |
退職給与引当金制度を廃止し、その廃止前の退職給与引当金勘定の金額については４年間で取り崩す。（不均等取り消し） |
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※ |
中小法人及び協同組合等にあっては１０年間（均等取り消し） |
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(3) |
財源措置の見直し |
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連結付加税は２年間の措置として導入したことから、２年後に連結納税制度の実施状況や財政状況等を踏まえ、改めて財源措置の見直しを行う。 |
| ８．環境関連税制関係
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(1) |
公害防止用設備の特別償却制度の延長 |
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一般公害用設備の構築物に係る特別償却率を引き下げ（現行１６％→１２％）、脱特定物質対応型設備に係る取得価額要件（現行２００万円→２３０万円）を引き上げ、適用期限を延長（１年又は２年） |
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(2) |
公害防止用設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置の延長等 |
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対象設備に土壌汚染対策法（仮称）に規定する設備の追加等の見直し及び課税標準の見直しを行った上、適用期限を延長（２年間） |
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(3) |
公害防止用設備の用に供する土地に係る特別土地保有税の非課税措置の拡充 |
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対象に土壌汚染対策法（仮称）に規定する設備を追加 |
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(4) |
公害防止用設備に対する資産割及び新増設に係る事業所税の課税標準の特例措置の見直し（対象設備から騒音防止施設及び港湾公害防止施設を除外） |
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(5) |
再商品化設備等の特別償却制度の延長 |
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特別償却率を引き下げ（現行２５％→２３％）、対象設備の見直し等を行った上、適用期限を延長。（２年間） |
| ９．中小企業関係の主な租税特別措置等
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(1) |
欠損金の繰戻し還付の不適用措置の特例の延長（２年間） |
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<1> |
設立５年以内の中小企業等 |
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<2> |
中小企業経営革新支援法に基づく経営革新計画の認定を受けた中小企業事業者 |
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(2) |
簡易記帳に係る青色申告特別控除の適用期限の延長（３年間） |
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(3) |
事業協同組合等が旧中小企業事業団から融資を受けて取得した土地等を組合員等に再譲渡する場合の登録免許税の税率の軽減措置は、経過措置の一部を見直した上、適用期限を延長（１年間） |
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(4) |
事業革新設備等の特別償却制度の見直し |
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<1> |
産業活力再生特別措置法に係る措置の対象設備の見直し |
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(5) |
倉庫用建物等の割増償却制度の延長 |
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割増償却率を引き下げ（現行１６％→１２％）、適用期限を延長（２年間） |
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(6) |
協同組合等が取得する中小企業者の共同利用に供する機械及び設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置の見直し（対象となる設備の取得価額要件の引き上げ（１基又は１台：現行３００万円→３３０万円以上）） |
| １０．消費税改革
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平成１４年度税制改正大綱において「今後の税制における消費税の重要性にかんがみ、制度に対する国民の信頼を高める観点から、今後消費税全体の見直しを行う際に、納税者の事業負担にも配慮しつつ、中小特例措置、インボイス方式、申告納付制度のあり方などについて検討を行うとともに、消費税の便宜を図る観点から総額表示の普及に取り組む」との改革の方向性が明記された。 |
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| ※詳しくは、最寄りの税務署へお問い合わせください。 |
