日印産連「2001印刷の月」記念式典
盛大に開催
 (社)日本印刷産業連合会は、9月13日午後4時から東京都千代田区のホテルニューオータニで、600余人が参加して「2001年印刷の月」記念講演会・記念式典・懇親会を開催した。

 記念式典は午後5時から、下中副会長の開会のことばで幕を開いた。
 藤田会長は、あいさつの冒頭で米国テロ事件にふれ、世界経済への影響を懸念するとともに、国内の景況が悪化する中で補正予算のある政府の景気対策と構造改革が求められるとした上で、「『印刷の月』は印刷産業の活動を広く社会に理解認識いただくための普及啓蒙期間として制定された。同時に印刷産業人が社会的、文化的使命と役割の認識を高め印刷産業の発展に向け、ともに確認し合う機会でもある。各会員団体も、全国各地で多彩な行事を開催されることは、印刷産業のイメージアップと地域活性化に大いに役立ち意義あるものと考える。21世紀における印刷産業は情報価値創造産業として大きな飛躍が期待されているが、情報技術の進展とそれに伴う社会的なシステムの変革によって、業界の事業領域も大きく変貌している。業界の体質変換と経営方針策定の情報提供のためにも業界団体の役割は今後一段と増すものと思われる。これからも会員10団体との密接な連係のもとに、これらの課題解決に努力する」とあいさつを述べた。
 来賓祝辞で吉海経済産業省商務情報政策局審議官は「私たちは経済のみならず、大きな国際情勢の変化の中で、新しい日本をつくる意味での政策展開を心がけたい。皆さんに対しては、中小企業経営革新支援法や、産業再生の特別措置法を存分に活用して、次の源泉を一緒に作っていただければと思う」と述べるとともに、日本経済の今の変換期を大きなバネとして飛躍を祈念する旨を強調した。
 続いて「2001年印刷の月」テーマアピールを城戸副会長が行った。
 表彰式では、印刷功労賞10氏(北海道からの受賞者は、北海道フォーム印刷工業会長の渡辺修氏と北海道シール印刷協同組合理事長の下国民雄氏の両氏。)、印刷振興賞18氏に藤田会長から表彰状が贈られた。受賞者を代表して大橋茂氏が謝辞を述べ、中村副会長の「大変なテロがあったが、このように平和に式典が挙行されたことは慶びにたえない。やってはいけないことを伝える印刷の役割は大きい」と述べるとともに、日印産連傘下の10団体の団結と協力を呼びかけることばで閉会した。
 懇親会は、藤田会長あいさつ、鏡開きと続き、浅地日本商工会議所特別顧問・東京商工会議所副会頭の発声で乾杯し開宴。会員10団体会長による中締めで閉会した。記念式典に先立ち、4時から講師に高木勝明治大学政治経済学部教授・経済評論家を迎え、「これからの日本経済を展望する」を演題に記念講演会が行われた。

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